心拍計機能付GPS(GlobalSat社GH−615M)

1 購入目的
パッケージ2006年4月、GPS製品で有名な「GARMIN社」から、心拍機能搭載GPSトレーナー 「ForeAthlete301」が発売され使用してきましたが、GPSの補足に時間を要すること及び思ったより誤差が大きいことから「MioP350」が採用している高性能で 電力消費の低いSiRFstarVチップセットを搭載したモデルの登場を心待ちにしていました。2007年4月、GlobalSat社から、20衛星並列受信型SiRFstarV GPSチップセットを搭載した心拍計機能付GPSが登場しました。早速、購入したことは言うまでもありません。
2 製品特徴
操作マニュアル 英語版ですが、簡単な日本語操作マニュアルが添付されておりました。58ページのマニュアルです。 また、PCユーティリティーソフトが添付されてました。しかし、対応しているOSがWindows2000及びWindowsXPであり、WindowsVistaには対応してませんでした。 WindowsVistaの対応は未定です。
3 機能
表面 裏面 横面
(1)外観
  大きさは、約78mm(横)、約58mm(縦)、約20mm(高さ)で「ForeAthlete301」よりやや小型です。重量は約86gで、 大型ではありますが、G−SHOCKよりは軽量です。装着していても重さは気になりません。
(2)操作
  普通の腕時計と同様に6個のボタンが配置されてます。
(3)機能
  ア.心拍センサー(胸部ベルト)により、心拍数をタイムリーに測定できます。
  イ.速度、ペース、目的地までの距離、移動距離、カロリー消費量などを測定できます。
  ウ.記録されたトラックログ、ウェイポイントを付属のユーティリティソフトでPCに転送して「Google Map」にも表示することができます。
  エ.トラックログを60,000点(約16時間30分)記録することができます。また、トラックバック機能付きなのでスタート地点へ戻ることもできます。
  オ.設定したペース、設定した時間以下になると、ビープ音で知らせてくれます。
  カ.自動ポーズ機能により、設定したペース、設定した時間以下になるとタイマーが自動的に停止します。
  キ.自動ラップ機能はありません
  ク.現在位置を位置情報として記録可能です。
  ケ.記録されたデータをUSBにより、パソコンに転送し管理することができます。
4 使用感
起動画面 測位 Speed Meterモード Main Menu Locationモード
GPSの電源を入れると、「GH−615M」のロゴが表示された後に、GPSの位置を測位が開始されます。 「Locating Satllites・・」が表示されます。バッテリー駆動時間はフル充電で9時間(GPS使用、心拍計使用、バックライトON)です。準備が完了するまでは数分かかります。 右上にバッテリー残量のアイコンが表示されますが、「ForeAthlete301」のように「残数時間」という表示はされません。 位置が確定されるためには最低3個以上のGPS衛星を捕捉する必要があります。GPS信号は、遮蔽物に大きく影響を受けますが、高性能SiRFstarVチップセットは家の中でも受信できます。 GPS衛星を捕捉すると「スピードメーターモード」になり、時間、速度(km/時)、距離が表示されます。「Running」表示の右横に心拍数が表示されますが、文字が小さく読みにくいです。 左下「PG」(Page)ボタンを押すと「Main Menu」画面になり、各種設定ができます。 更に「PG」(Page)をボタンを押すと「ロケーションモード」になり、現在地の緯度、経度及び高度が表示されます。
Mapモード 各種情報 各種情報 各種情報 各種情報
もう一度「PG」(Page)をボタンを押すと「Mapモード」になり、現在位置を確認することができます。また、登録することも可能ですし、トラックバック機能が搭載されていますので、ナビゲーション機能を利用して登録地点に戻ることも可能です。 右に配置されているUP/DOWNボタンを押すと、日付、時刻、曜日(Time Of Day)、現在速度(Speed)、平均速度(Average Speed)、1km走行所要時間(Pace)、距離(Distance)、消費カロリー(Calories)が表示され、必要に応じて切り替えて使用します。 「ForeAthlete301」のような、カスタム設定はありません。表示できる項目を選択できる機能が欲しかったです。
ACTIVITY NAVIGATION NAVIGATION NAVIGATION EXERCISE STUDIO
「Main Menu」画面「ACTIVITY」では、トレーニングデータの表示、削除及びメモリ残量が表示されます。 「Main Menu」画面「NAVIGATION」では、ウェイポイントの記録、削除、PCとの連携などが使用できます。 また、「NAVIGATION」機能において、衛星信号の強度、配置を確認することができます。捕捉している衛星数、信号強度は確認できますが、精度までは確認できません。 「EXERCISE STUDIO」機能において、自動ホールド(走行速度が規定値未満の場合にタイマーを一時停止させる)、時間距離アラーム、スピードアラーム及びカロリー計算のためのスポーツタイプの設定が可能です。
CONFIGURATION CONFIGURATION 比較 比較
「CONFIGURATION」機能においては、時間設定(サマータイム、12/24時間方式)、GPS設定、単位設定、バックライト設定、コントラスト設定、ビープ音設定、言語設定、記録間隔設定、ユーザープロファイル(性別、生年月日、身長、体重)、ファームウェアアップグレードなどが行えます。 最後に大きさの比較です。「ForeAthlete301」「G−SHOCK」と比較しました。「ForeAthlete301」より横幅は、小さくなりましたが、高さが大きくなりました。厚さは変わりありません。「G−SHOCK」よりも一回り以上大きいですが、重量は軽いです。大きいことからディスプレィーが見やすいです。


(1)実用性
 ア 視認性、装着感、誤差
   心拍数を計測するため、胸部にベルトで装着する必要があります。また、本体のディスプレィーは、24.9mm(高さ)×39.9mm(幅)で有り「ForeAthlete301」よりやや大型で見やすいです。 心拍計を左手首に装着した感じは、重さは特に気になりませんでした。 50km程度走行しましたが、距離表示はほぼ正確で数メートルの誤差でした。ペース表示は、GPSの誤差のためだと思われますが、実際の走行速度よりも速く表示されることが ありました。平均値は正確に記録されてました。
 イ 駆動時間
   フル充電で約11時間使用できるようです。「ForeAthlete301」よりもバッテリーの持ちは良くありません。常時電源を入れているわけではありませんので、 1.5時間/日程度のトレーニングでも約5日間は使用できます。
(2)拡張性
  拡張機能はありませんが、本体背面に配置されているUSBポートで、パソコンにデータを転送することができます。 走行日時、合計距離、合計所要時間、平均ペース、平均速度、消費カロリー、心拍数が記録されますが、自動ラップ機能が搭載されていませんので、設定の距離ごとに把握することはできません。 また、時間表示が秒単位であるために、換算が必要ですし、詳細に表示することはできません。改良してもらいたい点です。「ForeAhlete301」の「トレーニングセンター」が多機能です。 しかし、地図が「Goole Map」「Google Earth」上に表示させることができますので、地図上で詳細に渡り確認することが可能です。

「GH615 PCユーティリティー」

GH615 PCユーティリティー
5 価格
インターネット(I.D.A)で購入し、価格は送料税込で¥39,800でした。 「ForeAthlete301」よりもやや低価格設定です。
6 評価(5点満点)
最後に個人的な評価です。昨年、GPS心拍計「ForeAthlete301」を購入し、ほぼ正確な速度及び距離算出が可能になりました。 ペース誤差がややあるものの、平均ペースはほぼ正確に表示されます。また、ソフトが充実していました。「GH615M」は、「SiRFstarVチップセット」が搭載され、 家の中でも衛星を捕捉できますが、精度は期待したほど向上していませんでした。また、走行状況を分析できる「PCユーティリティー」の機能が十分なものではないものの「Google Map」 が使用でき詳細な地図で表示されます。今後、更なる精度の向上、小型化及びPCユーティリティーの機能向上を期待される製品です。また、日本語版も登場してほしい製品です。
デザイン3.5
操作性4.0
機能性能3.5
画面表示4.0
ソフトウェアー4.0
価格3.5
満足度3.5
総合評価3.7