心拍計機能付GPS(GARMIN社ForeAthlete305)

1 購入目的
パッケージ2006年、初めて心拍機能搭載GPS「GARMIN社ForeAthlete301」 を購入しましたが、時計本体のUSBコネクターの接触不良のため、時計に記録された各種データをパソコンに転送することができなくなりました。 それ以来、「GlobalSat社GH−615M」「SUUNTO社t3」を購入しましたが、機能、性能面で満足が得られる製品はありませんでした。 「GARMIN社」「GlobalSat社」「SUUNTO社」各社のGPS腕時計を比較し、使用してきましたが、「GARMIN社」の製品が最も優れた製品だと思います。 英語版ではありますが、「GARMIN社」「ForeRunner305」という製品を購入しようと検討していたところ、「ForeRunner305」の日本語版である「ForeAthlete305」 が2007年8月1日から発売されることを、メーカーのホームページで知り購入を決定しました。
2 製品特徴
操作マニュアル Garmin社「ForeAthlete305」は、時計及び心拍計トランスミッターで構成されているのは、以前の製品と同様です。 日本語操作マニュアルが添付されており、約150ページのマニュアルに、詳細にわたり、操作、取り扱い要領が記載されていました。
3 機能
表面 裏面
(1)外観
時計は、53mm(横)× 69mm(縦)×18mm(厚さ)であり、「ForeAthlete301」「83mm(横)×43mm(縦)×11mm(厚さ)」と比較して、小型になりました。 縦長になりましたが、その部分にGPSアンテナが内蔵され、走行中でもアンテナが天空を向くように改良されました。この時計も残念ながら日常防水です。重量は約77gです。 パソコンとの接続は、USBで行ないますが、「ForeAthlete301」は、時計の裏面にUSBコネクターが配置されており、トレーニング中、汗などが浸み込み接続不良 により、パソコンへ正常にデータが取り込めない状態が発生しました。「ForeAthlete305」では、この点は改良され、時計裏面にクレイドル端子(4個)のみが配置され、 USB接続のクレイドルによりパソコンへデータを転送する構造に変更されました。端子を定期的に清掃することにより、上記不具合を防止しております。
(2)操作
  スタート、ストップ、ラップ、リセットボタンは前面に配置され、誤操作を防止できます。
(3)機能
ア.GlovalSat社「GH−615M」同様に、高感度SiRF StarV搭載で受信感度が向上しました。
イ.走行時間、走行速度、距離、高度、ペース、ラップペース、ラップタイム、ラップ距離、平均およびベストペース、心拍数、消費カロリーなどを表示することができ、データページ自動切換え機能により、 ランニングを行ないながら、多くの記録を確認することができます。
ウ.トレーニングデータは、約1,000ラップ分を日別または月別で記録可能です。このデータは、USBにより、PCへダウンロードすることが可能です。
エ.オートポーズ機能/自動ラップ機能が搭載されています。
オ.バーチャル・パートーナー機能により、仮想の伴走者が設定できます。
カ.ペースアラート機能が搭載されています。
キ.タイム/距離アラート機能が搭載されています。
ク.インターバルトレーニング機能が搭載されています。
ケ.地図表示ができます。
コ.トレーニング管理ソフト『トレーニングセンター』を使用すると、取得したデータをグラフで表示が可能です。 また、パソコン上でトレーニングメニューやスケジュールを作成する事ができマップ上に軌跡や高低差の表示も可能となります。
4 使用感
時計本体左上のボタンを押すことにより、電源がONになります。ForeAthlete305ロゴが表示された後に、 「位置確認中...」のメッセージが表示され、画面がタイマーモードに切り替わったら、衛星が捕捉された状態になります。一度捕捉された状態から電源をオフとし、 再度電源を投入すると、約1秒で衛星が捕捉されます。それ以外でも、1分程度で衛星が捕捉されます。 タイマーモードです。画面は3つのデータを表示させてます。右上に心拍数が表示されますが、文字が小さく見にくいです。 最高4個のデータを表示させることができます。表示させる内容は、「設定」で選択可能です。 時計右上の「Selectボタン」を押すことにより、次のタイマーモード1画面が表示されます。4画面表示に設定し、画面では時間、平均ペース、距離、高度を 表示させています。 更に時計右上の「Selectボタン」を押すことにより、次のタイマーモード2画面が表示されます。この画面も4画面表示に設定し、時計、心拍数、GPS精度、消費カロリーを表示させてます。 タイマーモード3画面により、「Selectボタン」を押すことにより、最大で12個のデータを表示させることができます。なお、この3画面を自動スクロールさせることもできます。
時計左下「modeボタン」を押すと、地図画面になります。画面では「001」に自宅を登録しました。 再度「modeボタン」を押すと、「メインメニュモード」になり、「履歴」「トレーニング」「ナビゲーション」「設定」ができます。 「メインメニュモード」「トレーニング」では、「トレーニングオプション」「トレーニング」「コース」「自動マルチスポーツ」など、トレーニング必要な 各種設定ができます。 「メインメニュモード」「ナビゲーション」では、「位置登録」「検索」「スタート地点に戻る」「ルート」「GPS情報」が表示もしくは設定できます。
「メインメニュモード」「ナビゲーション」「GPS情報」画面です。 「GPS情報」を選択して、時計右下「enter」ボタンを押すと、衛星の状態が表示されます。 更に時計右上にある「select」ボタンを押すと、捕捉している衛星の状態、GPS精度が表示されます。 「メインメニュモード」「設定」画面です。
「メインメニュモード」「設定」時計右下「enter」ボタンを押すと、「全般」「ランニング」「自転車」「その他」の設定ができます。 「全般」選択し、「enter」ボタンを押すと、「データフィールド」「システム」「ユーザープロファイル」「ディスプレイ」の設定できます。「ユーザープロファイル」 は性別、生年月日、体重を入力するだけの簡単な設定です。 「メインメニュモード」「設定」時計右下「enter」ボタンを押し、「ランニング」ボタンを押すと、ランニングに必要な各種設定ができます。 斜めから撮影しました。「GlovalSat社GH615M」と同様に時計はやや厚いです。 最後に、G−SHOCKとの比較です。小型になりましたが、G−SHOCKより一回り大型です。重さはG−SHOCKより軽量です。



(1)実用性
 ア 視認性、装着感、誤差
   心拍数を計測するため、「ForeAthlete−301」「GH−615M」「t3」と同様に、胸部にベルトで装着する必要があります。 75km程度走行しましたが、距離表示はほぼ正確で数メートルの誤差でした。ペース表示もほぼ正確に表示され、「ForeAthlete−301」「GH−615M」「t3」 などと異なり、実際の走行速度よりも速く表示されることはほとんどありませんでした。GPS感度は良好であり、天空が空けた状態でのGPS精度は、4〜5mでした。 森林でもGPS精度は9〜10mでしたが、衛星をロストすることはありませんでした。また、高感度GPSを採用したことで、家の中でもGPSを捕捉します。 感度、性能ともに前製品よりも向上したと思います。
走行距離時間消費カロリー最大心拍数平均心拍数走行速度(km/h)走行速度(min/km)
15.0km1:18:12975kcal180bpm164bpm11.5km/h05:13/km
15.0km1:19:38963kcal182bpm154bpm11.3km/h05:19/km
15.0km1:22:07974kcal153bpm141bpm11.0km/h05:28/km
15.0km1:17:28971kcal175bpm144bpm11.6km/h05:10/km
15.0km1:19:09981kcal159bpm146bpm11.4km/h05:17/km
 イ 駆動時間
   GPS時計本体のバッテリーの使用可能時間は、最高10時間とマニュアルに記載されていますが、実際に試したところ、GPSを常時捕捉し、タイマーを1時間20分作動させ、 バックライトを1時間に1度15秒使用した状態で、11時間44分で充電が必要であることが表示され、13時間59分で電源がシャットダウンしました。
(2)拡張性
  拡張機能はありませんが、「ForeAthlete301」と同様に、「ガーミン・トレーニング・センター」というユーティリティーソフトが付属されてます。 このソフトを使用することにより、走行距離、時間、消費カロリー、最大心拍数、平均心拍数、走行速度、高度、地図などが表示されます。また、自動ラップ機能を利用すると 設定した距離ごとに各種データを記録することができます。「ガーミン・トレーニング・センター」がユーティリティーソフトとして、他社製品と比較して高機能です。
「Garmin Trainning Ceneter」
Garmin Trainning Ceneter
5 価格
インターネットで購入し、価格は¥53,760(税込)でした。「ForeAthlete301」よりも、1万円ほど高価格です。やや高価格ですが、 価格に見合う機能、性能であると思います。更に軽量化、小型化されれば、申し分ありません。
6 評価(5点満点)
最後に評価です。前回購入した「SUUNTO t3」は、時計は小型であり、GPS本体と分かれているため、普段は時計として使用できますが、精度にやや不満が残ること。 データ編集機能が十分でないこと。地図表示機能がありませんでした。「ForeAthlete305」を使用して、高性能、高機能であり、データ転送が工夫されたことから、 「ForeAthlete301」のようなUSBコネクターの接触不良という不具合はないと思います。GPS精度が向上され、十分満足のいく製品です。
デザイン4.5
操作性4.5
機能性能4.5
画面表示4.0
ソフトウェアー4.5
価格4.0
満足度4.5
総合評価4.4