心拍計機能付GPS(GARMIN社ForeAthlete405)

1 購入目的
パッケージ2006年、初めて心拍機能搭載GPS「GARMIN社ForeAthlete301」 を購入して以来、「GlobalSat社GH−615M」「SUUNTO社t3」「ForeAthlete305」などを使用してきましたが、「GARMIN社」の製品が最も優れた製品だと思います。 昨年8月以降、「ForeAthlete305」を使用してきましたが、大型でやや重いこと以外は問題なく使用してきました。今年1月に英語版ではありますが、 「GARMIN社」「ForeRunner405」という製品が発売され、日本語モデルの発売を待っていたところ、「ForeAthlete405」 が2008年10月31日から発売されることを、メーカーのホームページで知り購入を決定しました。
2 製品特徴
操作マニュアル Garmin社「ForeAthlete405」は、時計及び心拍計トランスミッターで構成されているのは、以前の製品と同様です。 日本語操作マニュアルが添付されており、130ページのマニュアルに、詳細にわたり、操作、取り扱い要領が記載されていました。
3 機能
表面 裏面
(1) 外観
 「ForeAthlete305」と比較すると腕時計のようなスマートなデザインで手首にフィットする形状になりました。また、ボタンは2つしかありません。 ベゼル(ディスプレィー外側の金属部分)に触れることにより、画面の切り替えができ、撫でることによりスクロールされ、様々な設定が可能になりました。 「ForeAthlete305」は、USB接続のクレイドルによりパソコンへデータを転送するものでしたが、「ForeAthlete405」は、USB ANTスティックにより、 ワイヤレスでトレーニングデータの送受信ができるようになりました。この時計も残念ながら日常防水です。
GPSトレーナーサイズ重量
ForeAthlete30183mm(横)×43mm(縦)×17mm(厚さ)約78g
ForeAthlete30553mm(横)×69mm(縦)×18mm(厚さ)約77g
ForeAthlete40548mm(横)×71mm(縦)×16mm(厚さ)約60g

(2) 操作
  トレーニング中に使用するのは2つのボタンで、スタート、ストップ、ラップ及びリセットが行なえます。
(3) 機能
ア 高感度GPS搭載で受信感度が向上しました。
イ 走行時間、走行速度、距離、高度、ペース、ラップペース、ラップタイム、ラップ距離、平均およびラップペース、心拍数、消費カロリーなど36項目のうちから表示項目を選択し、 データページ自動切換え機能により、ランニングを行ないながら、多くの記録を確認することができます。
ウ トレーニングデータは、約1,000ラップ分を日別または月別で記録可能です。このデータは、USBにより、PCへダウンロードすることが可能です。
エ オートポーズ機能/自動ラップ機能が搭載されています。
オ バーチャル・パートーナー機能により、仮想の伴走者が設定できます。
カ ペースアラート機能が搭載されています。
キ タイム/距離アラート機能が搭載されています。
ク インターバルトレーニング機能が搭載されています。
ケ トレーニング管理ソフト『トレーニングセンター』を使用すると、取得したデータをグラフで表示が可能です。 また、パソコン上でトレーニングメニューやスケジュールを作成する事ができマップ上に軌跡や高低差の表示も可能となります。
4 使用感
「ForeAthlete305」のように、電源ボタンはありません。通常、時刻のみ表示されている「パワーセーブ・モード」に なっています。ベゼルの上(time/date)を長押しすることにより、時間/日付・モードになります。 「パワーセーブ・モード」からいずれかのボタン(start/stop、lap/reset)を押すと通常モード(時間/日付・モード、GPS・モード、メニュー・モード、トレーニング・モード) に切り替えることができます。ベゼルの下(menu)を長押しすることにより、メニュ・モードになります。 ベゼルの右(training)を長押しすることにより、トレーニング・モードになります。「位置確認中・・」表示になりGPSが起動します。 GPSが捕捉されると、startボタンが操作可能になります。上図では「時間・平均ペース・距離」を表示させています。
2画面目には、「時刻・消費カロリー・GPS精度」を表示させています。 1画面当たり最大3項目、最大3画面を表示させることができ、この3画面を自動スクロールさせることもできます。 スクロール速度を選択することも可能です。 バーチャル・トレーナー画面です。仮想の伴走者を設定できます。上図では4分55秒/kmに設定しています。 ベゼルに触れ、時計もしくは反時計方向に回すことにより、設定を変えることができます。 ベゼルの左(GPS)を長押しすることにより、GPS・モードになります。ベゼルに触れ、時計もしくは反時計方向に回すことにより、スクロールさせることができます。
ベゼルの2箇所に同時に触れることにより、バックライトが作動します。もう1度ベゼルの2箇所に同時に触れると消灯します。 点燈条件(メッセージ・手動)及び点燈時間(常時・1分・15秒・8秒)は設定することが可能です。 横から撮影しました。時計本体の厚さ(約16mm)が目立ちます。 2008年1月に購入した「ProTrek」との大きさの比較です。腕時計のサイズに近づきました。 充電は時計本体をクリップで挟むことにより、行ないます。時計裏側に2箇所接点が設けられています。


(1) 実用性
 ア 視認性、装着感、誤差
   心拍数を計測するため、「ForeAthlete305」と同様に、胸部にベルトで装着する必要があります。 ハーフマラソン大会2回を含め14回使用しました。距離表示はほぼ正確で数メートルの誤差でした。ペース表示もほぼ正確に表示され、「ForeAthlete305」とほぼ同じだと思います。 しかし、「ForeAthlete305」よりもGPS感度は良好であり、家の中でもGPSを捕捉します。感度は向上したと思います。
走行距離時間消費カロリー最大心拍数平均心拍数走行速度(km/h)走行速度(min/km)
15.0km1:10:58968kcal180bpm161bpm12.7km/h04:43/km
21.0975km1:27:101348kcal185bpm175bpm14.5km/h04:08/km
15.0km1:09:27982kcal179bpm161bpm13.0km/h04:38/km
21.0975km1:28:481309kcal181bpm170bpm14.3km/h04:13/km
15.0km1:12:58990kcal164bpm152bpm12.3km/h04:52/km
 イ 駆動時間
   「ForeAthlete301、305」と異なる点は、電源ボタンは廃止され、日常使用可能としたことです。トレーニングモードでタイマーを作動させていなかったり、 ナビゲーション機能を作動させていなかったり、ボタンに触れなければ、約5分後、パワーセーブモードになります。バッテリー残量がパーセント(%)表示されるため、正確に 残量を把握することができます。パワーセーブ・モードにおけるバッテリー消費量が、3%/12時間(6%/日)であることから約2週間は使用できるものと思われます。 トレーニング・モードでは7時間28分後にバッテリー残量が0%になりましたが、7時間40分にシャットダウンされるまでは使用することができました。カタログ値は約8時間ですが、 「ForeAthlete305(約10時間)」よりも短くなりました。

モード経過時間バッテリー残量
パワーセーブ12時間97%
トレーニング1時間88%
トレーニング2時間75%
トレーニング3時間62%
トレーニング4時間49%
トレーニング5時間36%
トレーニング6時間23%
トレーニング7時間10%
トレーニング7時間28分 0%
トレーニング7時間40分シャット・ダウン
(2) 拡張性
  拡張機能はありませんが、「ForeAthlete305」と同様に、「ガーミン・トレーニング・センター」というユーティリティーソフトが付属されてます。 このソフトを使用することにより、走行距離、時間、消費カロリー、最大心拍数、平均心拍数、走行速度、高度、地図などが表示されます。また、自動ラップ機能を利用すると 設定した距離ごとに各種データを記録することができます。「ガーミン・トレーニング・センター」がユーティリティーソフトとして、「Sports Track」 「カシミール3D」などと比較するとやや劣るものの、「ガーミン・トレーニング・センター」で保存されたデータを「Sports Track」でインポートすることが可能です。
「Garmin Trainning Ceneter」
Garmin Trainning Ceneter
5 価格
インターネットで購入し、価格は¥56,760(税込)でした。「ForeAthlete305」よりも、数千円高価格です。 心拍計が別売であることを考えると高価格であると思います。性能はやや向上しましたが、機能は「ForeAthlete305」とほぼ同様です。
6 評価(5点満点)
最後に評価です。「ForeAthlete405」は「ForeAthlete305」から小型軽量化されました。レースでも違和感なく使用できます。 データ転送がワイヤレスになり、パソコンへの転送がある程度自動化され管理が容易になりました。また、ほぼ同性能でありGPS感度が向上したことにより、短時間でトレーニング移行できます。 満足のいく製品であるものの、更なる小型軽量化及び長時間可動が今後の課題だと思います。(2008/11/30掲載)
デザイン4.8
操作性4.6
機能性能4.5
画面表示4.0
ソフトウェアー4.0
価格4.0
満足度4.7
総合評価4.4