心拍計機能付GPS(GARMIN社Forerunner 210)

1 購入目的
パッケージ 2010年5月に、英語版の「Forerunner310XT」を購入しました。「Forerunner310XT」は、約20時間のバッテリー寿命、 心拍ベースのカロリー計算機能及び50m防水設計が大きな特徴です。しかし、大型でありフルマラソンにおいて手首に違和感がありましたので、小型軽量モデルを探していました。 2010年11月に中級モデルとして、「Forerunner210」が発売されました。52gの本体に、ラップ区間の平均ペースに加え、全体の平均ペースが表示できるようになりました。 また、インターバル・トレーニング機能及び心拍数のアラート機能が搭載されランニングに必要な機能は十分に有しています。今まで心拍トレーニングのために、「Garmin社」の GPSを使用してきましたが、新モデルが発売になるたびに機能は向上しています。「Forerunner210」は、2010年11月1日に発売され、2011年2月に購入しました。

GPS心拍計発売日
ForeAthlete 3012006/04/06
ForeAthlete 3052007/07/31
ForeAthlete 4052008/10/30
Forerunner 310XT2009/05/21
2 製品特徴
英語操作マニュアル Garmin社「Forerunner210」は、時計及び心拍計トランスミッターで構成されているのは、以前の製品と同様です。 英語版ですので、マニュアルは英語ですが、日本語版クイックマニュアル、日本語版徹底ガイド基礎編及び応用編が添付されており、徹底ガイド(基礎編)48ページ、 徹底ガイド(応用編)40ページに、操作及び取り扱い要領が丁寧に記載されており、困ることはありませんでした。 また、サイトにはビデオ・マニュアルが用意され、徹底ガイドで不明な場合に閲覧できるようになっており、非常に親切だと思います。 更に、ランニングしたデータをサイトに転送することにより、容易に管理することができます。
3 機能
表面 裏面
(1) 外観
 「ForeAthlete405」よりやや小型、軽量になりました。今までのモデルの中では最軽量です。「Forerunner310XT」と同様に、4つのボタンがあり、 ライト、メニュー、スタート/ストップ、ラップ/リセットボタンで構成されています。「Forerunner310XT」及び「ForeAthlete405」は、 USB ANTステックにより、ワイヤレスでトレーニングデータの送受信を行なっていましたが、「Forerunner210」はUSBで直接接続します。 そのため、「Forerunner210」は、パソコンに接続するとリムーバブル・ディスク・ドライブとして扱われます。
GPSトレーナーサイズ重量
ForeAthlete30183mm(横)×43mm(縦)×17mm(厚さ)約78g
ForeAthlete30553mm(横)×69mm(縦)×18mm(厚さ)約77g
ForeAthlete40548mm(横)×71mm(縦)×16mm(厚さ)約60g
ForeRunner310XT54mm(横)×56mm(縦)×19mm(厚さ)約72g
ForeRunner21045mm(横)×69mm(縦)×14mm(厚さ)約52g

(2) 操作
   トレーニング中に主に使用するのは2つのボタンで、スタート/ストップ、ラップ/リセットボタンが1つのボタンに複数の機能を持たせています。「Forerunner310XT」と比較すると、機能はシンプルですが必要な機能は十分持っています。
(3) 機能
 ア GPSは不明ですが、「Forerunner310XT」とほぼ精度は同じです。
 イ 時間のほかに、現在のラップ区間の平均ペースの表示、全体の平均ペースの表示、現在のペース表示ができますが、表示項目をカスタマイズすることはできません。
 ウ 自動ラップ機能が搭載されています。
 エ 心拍数アラート機能が搭載されています。
 オ 心拍数ベースのカロリー計算機能が搭載されています。
 カ インターバル・トレーニング機能が搭載されています。
 キ フット・ポッドが使用できます。
4 使用感
「ForeAthlete405」と同様に、電源ボタンはありません。左上「light」ボタンを押すと8秒間バックライトが点燈します。残念ながらバックライトの点燈条件を変更することができません。 左下「page/menu」ボタンを押すとパワーセーブモードが解除され、バッテリーマーク、GPS衛星マーク、心拍計マーク、フッド・ポッドマークが表示されます。 「Use Indoor?(屋内ですか?)」と表示されますが、左下「page/menu」ボタン(OK)を押すことにより、表示を消去できます。 表示を消去すると、「Locating satellites・・・(位置確認中)」表示になります。
GPS測定が可能になると「トレーニングモード」になり、GPS衛星マークが点滅から点燈に変ります。 左下「page/menu」ボタンを押すと、心拍数及び設定した最大心拍数に伴う心拍数ゾーンが表示されます。再度左下「page/menu」ボタンを押すと現在時刻及び日付が表示され、約1分間放置しておくと「パワーセーブ・モード」に移行します。 左下「page/menu」ボタンを約3秒間押すと設定画面に変ります。「History」は記録されたデータを確認することができ、日時、総走行距離、時間、平均心拍数、消費カロリー及び平均ペースが記録されます。 「HR Alerts」は心拍数の上限及び下限を設定することにより、範囲から外れると音及びメッセージが表示されます。
「Interval」はインターバル・トレーニングの設定ができ、ランニング距離又は時間、つなぎの距離又は時間、繰り返し回数を指定できます。 「Alarm」は、アラームの設定です。 「Auto Lap」はラップをとる距離が設定でき、選択できる距離は0.4km、0.5km、0.8km、1.0km、1.5km及び2.0kmです。 「HR Monitor」は最大心拍数、安静時心拍数及び予備心拍数から心拍数ゾーンを設定します。
「Food Pod」フッドポッドの有無設定及びキャリブレーションを設定します。 「User Profile」は、年齢、身長、体重、性別及びアスリート設定(1週間のトレーニング時間11時間以上、安静時心拍数60以下)をします。 「Setup」は、初期設定であり表示言語、単位などを設定します。 「About」は、ソフトウェアー・バージョン及び「UNIT ID」が表示されます。


(1) 実用性
 ア 視認性、装着感、誤差
   フルマラソン大会1回を含め43回(約560km)使用しました。精度は「ForeAthlete405」「Forerunner310XT」とほぼ同じだと思います。小型軽量になり、装着感が良くなりました。
 イ 駆動時間
   「ForeAthlete405」と同様に電源ボタンは廃止され、日常生活における使用を可能にしています。 バッテリー駆動時間は約8時間で十分な時間とは言えません。駆動時間は「ForeAthlete405」とほぼ同じです。 バッテリー残量が「Forerunner310XT」のように、正確には判りませんので、頻繁に充電するようにしています。

(2) 拡張性
  拡張機能はありませんが、「ForeAthlete405、305、Forerunner310XT」とは異なり、ユーティリティー・ソフト「ガーミン・トレーニング・センター」は付属していませんでした。 記録されたトレーニングデータは「travel−db for Runners」というWebサイトに転送できます。また、記録されたデータをブログとして公開できる工夫がなされています。
「travel−db for Runners」
travel−db for Runners
5 価格
インターネットで購入し、フットポッド込みで価格は¥43,890でした。「ForeAthlete310XT」が¥46,800(税込)であったことを考えるとやや高価格設定です。
6 評価(5点満点)
評価です。「Forerunner210」は「Forerunner110」の後継機種であり、「Forerunner310XT」と比較すると最小限の機能は搭載されています。そのため小型軽量化されています。 しかし、原因不明でデータが消去されたり、設定した心拍ゾーンが初期化されたりするトラブルが時々あります。満足のいく製品であるものの、更なる小型軽量化、高精度化及び長時間可動が今後の課題だと思います。(2011/04/10掲載)
デザイン4.5
操作性4.7
機能性能4.0
画面表示4.0
ソフトウェアー3.5
価格4.0
満足度4.0
総合評価4.1